はじめに
航空事故の検証に対して鳥の羽毛の検証は、たいへん重要なものです。
鳥が飛行機事故の要因となる危険を考察し、防ぐために、 巻き込まれる鳥の種を調べる事は重要です。、 バードストライク(鳥の衝突)の後、残る鳥の部位はいくらかの羽毛や 羽の断片に限られます。それら残り物の識別に2つのアプローチがあります: ミクロ的アプローチとして、顕微鏡での柔らかい羽毛構造の分析や、 いくつかの場合、生化学検査やDNA抽出までも関係します。 この方法は小さな羽根の断片や血痕だけが見つかった場合に必要とされますが、 特別な装置やトレーニングを要するためにやや高価になります。 対照的に、マクロ的アプローチは直接、視覚による比較を使う事で、高価な設備が 不要です。この方法は比較的大き目の羽毛(または他の部位)が残っていれば実行可能です。 |
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ヨーロッパ鳥類のミクロ的羽毛分析はすでに高度な識別手段があるにもかかわらず、
マクロ的羽毛識別に関する文献は不足し、完全な図解入りガイド(特にカラー写真付)もありません。
MÄRZ によるペレット&プラック(鳥類の吐出物&羽の収集)ガイドは殆ど図解がなく、解説文は非常に短く、識別のための情報が十分ではありません。
HANSEN によるシリーズでは、中央ヨーロッパ鳥類の尾の羽根に限られ、
図解はモノクロ画像でのみされています。
BROWN によるポピュラーなガイドはヨーロッパの種の半分以下しかカバーされておらず、
種ごとに3~4の羽毛の図解だけが描かれています。
BUSCHINGの有望なガイドは20年以上10巻が企画されましたが、あいにく出版社により休刊になりました。
実用ガイドのこの不十分さから、1年半ほど前に私はカラー写真をベースにした 羽毛識別ブックを開発することに決めました。 このプロジェクトはすでにうまく進んでおり、 複数の出版社が出版に関して関心を示してくれましたが、 残念な事に高価な制作コストにより、追加融資が必要という状態です。 |