ここまではスタンダードの Ai 版を見てきましたが、 Ai Studio 版もあり、いくつかの便利な追加機能があります。新しい機能はツールバーに表示されています。 最初の新機能は IT8 キャリブレーションで、IT8ターゲット(LSI社製有)を使って手持ちのスキャナーの正確なプロファイルを作成できます。 スキャナーの上に IT8ターゲットを置き、IT8アイコンを押します。 グリッドが表示されて端を整えてから Start ボタンを押します。 プロセス全体は2分以下を要し、正確なプロファイルが作成されます。 このプロファイルを、私が今後予定するプリンターのレビュースキャンに使うのに好都合です。 IT8 ターゲットは 5x7 で印刷されてますが、 35mm, 6x7, 5x4 透過ターゲットも利用可能です。
SilverFast IT8 キャリブレーション使用 | Canon プロファイル使用 |
プロファイルの設定は Options ボタンクリックで実行され、その後スキャナー反射 BOX 内でプロファイルをセットします。
リストの下にはマルチサンプリング機能があります。 これはスキャン内部のノイズが全体的に除去されてない場合に有効、5段階のオプション(倍数)があります: 1x, 2x, 4x, 8x, 16x
スキャンパスを増やすほどクオリティは良くなります。 スキャン全ては一緒にミックスされることでランダムノイズが除去されます。 唯一の問題と思われるのが、パス間における若干のズレです。 LSI 社はその対策としてインテリジェント自動整列機能を搭載しています。 SilverFast に関しての初期の疑問のひとつが、ScanGear で作成したものよりもノイズが多く表示されていた事です。従い、私はマルチサンプリング機能がどれくらいの能力かを見ることを待ち望んでいました。 下は 2400dpi ラージスキャンからのディテールで、左がノーマルスキャニングでのイメージ、 右がノイズが分かりやすいようレベルを上げたものです。
1 パス マルチサンプリング | レベル増加 してノイズ表示 |
2 パス マルチサンプリング | ノイズ表示のためレベル増加 |
4 パス マルチサンプリング | レベル増加して ノイズ表示 |
8 パス マルチサンプリング | レベル増加してノイズ表示 |
16 パス マルチサンプリング | レベル増加してノイズ表示 |
Canon ScanGear | レベル増加してノイズ表示 |
明らかに、8 と 16 パススキャンは時間が係りますが、上記の結果を見れば、16 パススキャン実行で大きな効果を得ているのかははっきりしません。 私は 4 & 8 パスが優れた結果を得られました。大きな違いを作るのはヒストグラム(これはデフォルトでは 5 に設定)でレベルを 0 の方に低くする事ですが、これを実行するだけで画像の濃度全体を増加させます。 ScanGear は殆どノイズなしのスキャンを産み出しますが、 レベルを適用するほどスキャンは壊れました。 簡潔に言えば、マルチサンプリング機能は価値のあるものです。
(Source: photo-i, Vincent Oliver)